吉良有機農園へいくぞ!
今日は、初めて吉良有機農園に行きます。JR福知山線で約1時間。古市の駅で吉良さんと待ち合わせです。今回は、吉良さんのお野菜が取り持つ縁で5人の女性が集まりました。さて、どんな畑が待っているのでしょうか。また、吉良さんってどんな方なのでしょうか。楽しみです。
古市の駅で待っていると、吉良さんが車で迎えに来てくださいました。はじめまして。今日はよろしくお願いします。さっそく車に乗り込んで、吉良有機農園へGO!
吉良さんちには細い道を縫うように、登ったり下ったりして10分ほどで到着です。「今日は工事の関係で遠回りしています」いつもだったら5分ほどだそうです。「吉良有機農園」という看板と子犬のロンが元気にお出迎えです。さっそく作業場にお邪魔します。
作業場には、小分けして新聞紙に包んだ宅配用のお野菜があります。隣の倉庫には、去年と今年仕込んだ豆味噌や黒豆のお味噌が並んでいます。今日は、畑の見学とエゴマの実をさやからとるお手伝いをします。お昼には、お餅つきをしてみんなで食べましょう。やったー!
吉良さんちの畑@
吉良さんちの畑はあちこちにあります。家の脇にはビニールハウスもあります。このハウスの中を覗いてみると、枝豆が枝についた状態でだいぶ茶色くなっています。中の大豆を取り出してみると、随分まーるくなっています。「まだ、少し水分が残っているので食べてみると柔らかいですよ」という吉良さんのお言葉で皆一粒ずつ口に入れます。「うーん。おいしいね」
その隣には、白い豆が干してあります。きれいな粒なので「真珠豆」と呼ぶそうです。確かに真珠のように美しい。「天気の良い日に干し始めたもののほうが、雨の日に干したものより白さが輝いて見えます」確かに、確かに。2つ並んでいるのを比べると、後に干したほうはちょっとクリームがかった白ですね。微妙〜。
そのお隣にエゴマの乾燥した枝が山盛りになっています。バケツの中で枝を振って実を取り出します。なんと手間な作業でしょう。今日は後ほど、このエゴマの実を取るお手伝いをします。
ビニールハウスを出て、道を隔てたところに吉良さんちの畑@があります。少し離れたところに吉良さんちの畑A、Bがあります。@の畑には、でかんしょ娘という根元の赤いねぎや、グリーンボールやきゃべつ、白菜。大根は青首大根とからみ大根。サラダ菜やグリーンロッサやピンクロッサなど。みんな虫や雑草と同居して育っています。今年は温かいので虫が元気のようです。「よとうむし」というのがキャベツにたくさんついています。中のほうまで入るので、取り除くことが難しいそうです。この虫は脱皮を繰り返してどんどん大きくなります。さなぎになると小さくなって、成虫は小さい蛾になるそうです。「虫が食べた残りを、人間がいただいているのだね」と見学しながら皆がつぶやきました。
吉良さんちの畑A
この畑から少し歩いていくと、JR福知山線のすぐ脇に吉良さんの畑Aがあります。ここにはコウサイタイやみぶ菜、水菜が育っています。水菜は普通の水菜と、からし水菜というちょいとからみのある水菜です。味見してみました。う、う〜ん、徐々に辛味がやってくるぞ!辛味を押さえるには、こっちのコウサイタイの花がいいぞ!わー、おいし〜い!!畑で生野菜サラダバーだぞ。
吉良さんちの畑B
さて、もう少し足を伸ばすと吉良さんちの畑Bに到着です。ここにもいろんなお野菜が育っています。オレンジクインという、普通の白菜よりも栄養価が高い白菜です。その葉がきれいなレースになっています。虫さんがしっかりお召し上がりになったようです。
水菜や菊菜やほうれんそう。驚いたのはレタスです。あまりに気温が高いので、レタスがあっという間に生長して1mくらいの高さの葉牡丹のおばけのようになっています。でも食べてみるとなんともおいしいのです。売り物にはならないそうですが、私としてはこれ、ほし〜い!生産者との顔の見える関係であればこそ、このようなお野菜も手に入れることが可能ではないか!と今日はじめて真面目に考えました。
ブロッコリーも2種類育っています。今の時期は表面がすこし紫がかったものが旬だそうです。もう少しあとになると緑色の濃いブロッコリーがおいしくなるのだそうです。知らなかった。古くなって紫色になるのかと思っておりました。すみません。
畑の奥のほうは丹波名産黒豆です。さやが随分茶色くなって、お正月の黒豆になる準備ですね。がんばっておいしくなってください!
お昼だ!お餅つきだ!
吉良さんの奥様が11時40分からもち米を蒸し始めます、とおっしゃっておられました。ということで、そろそろ作業場に戻りましょう。広々とした畑をめぐり、様々なお野菜講義を受け、美味しい空気をいっぱい吸ったところで、おなかがグ〜、グ〜。さあ、お餅つきだ。と、ところで、皆さんお餅つけます?
吉良さんはお餅つきが大のお得意だそうです。年末になると毎日、お餅つきに明け暮れるそうで、この日も奥様と息の合ったところを見せてくださいました。皆も一度ずつ、ちょっとだけ杵を振り上げ、お餅つきを試みます。なかなか難しいものです。とにかく臼に当てないよう気をつけます。
次は、搗き上がったお餅を丸める作業です。これまた、簡単そうで、きれいに丸まりません。奥様に要領を教えていただき、練習を積みます。「今日の分は、今から食べてしまいましょう。残ったものもおみやげにお持ち帰りくださいね」とのお言葉。そうですね。これでは、売り物にはなりません。もっと修行しなければお役には立てません。
搗きたてのお餅です。おいしいに決まっています。そのうえ、からみ大根と青首大根を畑から抜いてきて、今すりおろしたところです。きな粉餅もしました。吉良おばあちゃんがぜんざいも作ってくださっていました。いただきまーす。こんなに一度にお餅を食べることってそうはありません。ぺろりっとあっという間にお皿は空っぽです。あー、おいしゅうございました。ごちそうさま!!
エゴマの実を収穫
お腹がいっぱいになったところで、午後はエゴマの実を取るお手伝いです。ビニールハウスに椅子を持ち込んで作業をします。ちいさな、ちいさなエゴマの実。しその穂のような形状をしていて、枝を持ってバケツの内側に当てて、さやからはじき落とすように実を取り出します。先ほどから雨の音がしてきました。空気が乾燥しているほうが、はじけて実が出やすいのになぁ。一向にはかどりません。いつまでたっても、バケツの底がエゴマで敷き詰められません。大変だなぁ。なにか良い道具があるといいね。一度調べて見ましょう。
吉良さんちの土づくりを拝見
初めて吉良さんのところに来た人が必ず見せていただくもの。それは、吉良さんがこだわっている土です。ここでは、牛糞や鶏糞をつかった肥料は使いません。以前、吉良さんが肥料を作っているところを見学に行って、牛や鶏が抗生物質の投与を受けているのを目にし、これを使った肥料では納得がいかないと思ったそうです。今は、伊丹の学校給食センターで作られている肥料を使用しています。このセンターでは、化学調味料や着色料を使用していない給食の残飯から肥料をつくっているそうです。作られた肥料は砒素や水銀など含有物をしっかり検査して、安全管理をしているそうです。
その肥料に吉良さんちの畑の雑草や木の葉などを自然発酵させたものや燃やした灰を混ぜ、そこに貝殻などが含まれた化石層を砕いた石灰を混ぜ、それを畑の土に漉きこんでいるそうです。自分の目で確かめ、自分が納得した方法で農業に取り組んでおられる吉良さん。土づくりを見ていて、吉良さんの心意気がひしひしと伝わってきます。この土からおいしくて、元気な吉良さんのお野菜たちが育っているのです。
これからのこと
ひととおり作業が終わって、また作業場に戻ってきました。今日は、いろいろとありがとうございました。こんなステキな農園で、いろんな体験ができたらそれはそれは楽しいでしょう。今日は畑を見学しました。お餅つきもしました。エゴマ取りもしました。
では、次回は何をしましょう。畑で芋煮会をしましょうか。来年になったらみそづくりもあります。いろんな企画をしていきましょう。それをHPで紹介できたらいいですね。吉良さんのファンを増やしましょう!みんなで来年はどんな体験ができるのか、楽しみですね。
<<文章:桃田 直子>>
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