楽農学校ファミリー米作り体験リポート
兵庫県では2002年3月に農作業体験などを通じて、「農」との関わりを実践・実感しより人間らしく豊かに生きるための行動を「楽農生活」として位置付け、ゆとりとやすらぎが実感できるライフスタイルの推進を開始しました。
食の安全に対する意識の高まりから安全・安心な農産物へのこだわりを持つ人が増えて います。
消費者と生産者の距離を近づけ、子供たちに体験を通じて農業の役割、食生活、自然や環境等について学習する機会を提供しようとしています。
市民農園の整備や本格的に農業経営めざす人への技術研修、都市農村交流バスの助成金制度等具体的な取り組みも始まっています。
(詳細は兵庫みどり公社のホームページhttp://www.forest-hyogo.jp/
をご覧下さい。)
この一環として神戸市西区神出町の旧農業試験場跡地で6月から親子で米作りを地元農家の方々と一緒に体験するイベントが開催されました。
約100家族が手作業での田植え、除草、かかしつくり、稲刈り、自分達が作ったお米での飯ごう炊さんと6月から11月までの5回に分けての体験学習です。
最初は田んぼに入ると、泥だらけになるので嫌がっていた子供達もだんだん慣れてきて最後まで一生懸命稲を植えてくれました。
田んぼにはカエル、カブトエビ、イモリなどがいましたが、観察用にザリガニ、メダカドジョウ、カメも用意され希望者には配られ子供達は大喜びです。
かかしは竹と古着を使って家族毎に作りコンテストが行われ、優秀作には賞状と野菜の景品が進呈されました。
ほとんどのご家族がかかし作りは初めての様子で、親子力を合わせて汗だくになりながらの作業で思うような作品に仕上がらなかったご家族もいらっしゃいましたが、完成すると笑顔でかかしと一緒に記念写真におさまっています。
稲刈りでは鎌を使っての刈り取り作業でしたが、中腰での作業は大変で子供達も手を
切らないように注意しながらがんばってくれました。最後はコンバインでの刈り取りで作業は無事終了です。 みんなの顔が収穫の喜びと満足感で輝いていました。
今回の体験コース最大の楽しみは、なんと言っても自分達が作ったお米を飯ごう炊さんをして食べることでした。
薪を使って火をおこすのにかなり苦労しましたが、水加減もちょうど良く、新米らしくつやつやとふっくらと炊き上がり、おこげも少し出来て最高の出来ばえです。
おにぎりにして漬物と豚汁といっしょに、稲を刈り取った田んぼで秋の日差しを浴びながらみんなでおいしくいただきました。
3歳の子供からおばあちゃんまで参加者みんな笑顔で楽しそうです。
親子そろって「食と農」を体験し、あらためて「楽農生活」の素晴らしさを実感した秋の一日でした。
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